鵜の眼・鷹の眼ご意見番

鵜の眼、鷹の眼の視点で、世の中の不可思議を切り取っていくブログです

平昌五輪 開会式を観て

 平昌オリンピックが始まって五日目になる。元々私はオリンピックには懐疑的だ。平和の祭典という嘘、幻の裏で見え見えの政治利用や、マスコミのあざとい盛上げとしつこい偏向報道。マイナス面を挙げればきりがない。

 そんなオリンピックであるので、最初のハイライトとも言える開会式は観ないつもりだった。しかしある事から録画して早送りしながら観てみることにした。それは昨今のオリンピック開会式の演出はその国の歴史を扱うことが多くなってきたからだ。シドニーオリンピックで扱われたアボリジニの歴史などが頭に浮かぶ。

 ここ最近の北朝鮮の暴挙や韓国が主張する従軍慰安婦問題などを考えていて、ふと韓国、朝鮮の歴史というものについて思いを寄せるようになった。冷静に考えてみると、朝鮮半島の歴史というものについて、隣国と言いながら殆ど知らないことに我ながら驚かされてしまうのだ。

 朝鮮半島の歴史で頭に浮かぶのはまず日本国の黎明期の百済新羅高句麗の三国。しかし三国の名前を憶えているだけで、国名以外では百済観音という仏像の存在くらいしか知らない。今になって思えば高句麗という名前の響きは英語名KOREAの由来ではないかと思うのだが、それに気づいたのもつい最近の事だ。

 その後の朝鮮半島の歴史として頭に浮かぶのは何故か馬韓という名前。馬韓というのがどういう時代のどういう国なのかはさっぱり判らない。おそらく中学、高校辺りの歴史の授業で耳にして、その音の面白さ、子供の頃なので(いやん、バカん)という林家木久蔵セントルイスブルースをもじった替え歌が連想されて頭に残ったのだろう。馬韓は今調べてみると馬韓辰韓弁韓という三国でセットになった三韓という時代があったようなのだが、そう言われてみれば、そんな事を聞いたような気がする程度である。

 最近の方から遡ると北朝鮮すなわち朝鮮民主主義人民共和国と韓国すなわち大韓民国が出来たのは、第二次世界大戦終結後だったとは思うのだが、その前は何だったのかと思いつくのには暫く時間が掛かった。それは日本が作った満州国に他ならないのだが、すぐに思いつけないほど、よくは理解していない。

 更にはその満州国が出来る前の朝鮮半島には何と言う国があったのかとなるとさっぱりで、確か李何とかという国だったような気がする程度である。

 今調べ直すと、李氏朝鮮国とか、李王朝とかいうらしいのだが、調べ直すまで全く名前も出て来なかった。その国が何時あったのかも全く思い浮かばず、1400年の少し前、日本で言えば室町幕府の頃から始まり、終わったのは第一次世界大戦直前の1910年、韓国併合までであることが今更ながらに判る。

 それでは歴史上の人物として誰か思い当たる名前の人間が居るかと言えば、不思議なくらいに一人の名前も挙がってこない。私が不勉強過ぎるからなのかどうかが心配になる、韓国の人たちは自分たちの国の歴史についてどう捉えているのかが知りたいと思い、それならばオリンピック開会式で語られる歴史を観るのが一番手っ取り早いだろうと考えたのだ。

 延々2時間半もある開会式の録画を、どうでもいい部分(大統領やIОC会長の演説や各国の入場行進などをどんどん早送りして、韓国や朝鮮半島の歴史について演出されている部分を中心に観てみたのだが、はっきり言って何もないに等しかった。

 本当かどうか判らない神話の世界に続いて出てきたのは、周辺国からの侵略の歴史があったという一言だけで、具体的には何も語られておらず、何時の間にか現在や未来の話にすり替わっていて殆ど歴史らしいものは語られていなかった。どうも、私が不勉強だったというだけではなく、本当に韓国、朝鮮半島には他国に誇るような歴史は何もなかったというのが真実であるようだ。

 ついでにハングルというものの歴史についても軽く調べてみた。というのもハングルは日本人、あるいは日本という国が作ったという説を聞いたことがあったからだ。軽く調べただけだが、上記の話は間違いなく嘘であることが判った。しかもネタ元は韓国のテレビ局が作成した番組らしいということ。この話を一般的な日本人は嫌がっていると言う事も驚きの事実だった。どうもこの説の本当の背景は、朝鮮半島の一般大衆が自国の文字として使うようになる普及という面で、当時(日韓併合時代)の大日本帝国の政治家や官僚が大いに貢献したというのはあるようだ。日本による統治時代がなかったら現在のハングル文字普及というのはなかったのかもしれない。ちなみにハングルという言い方をされるようになったのは日韓併合より後の事らしく、それ以前は訓民正音と正式には呼ばれていたらしく、意味合いとしては知識を持たない卑しい民たちに正しい発音を教える為の発音記号ぐらいのニュアンスだったようだ。こんな話が本当なら、ハングルは日本人に押し付けられた言語だと韓国人が自ら言いたくなるのもうなづけなくはない。ムン・ジェインが自国の本当の歴史を正視せず、北との融和などという幻想に飛び付きたくなるのも、ルーツは案外同じところから来ているのかもしれない。