鵜の眼・鷹の眼ご意見番

鵜の眼、鷹の眼の視点で、世の中の不可思議を切り取っていくブログです

間違った人道主義~ロシアに戦争をやめさせる唯一の方法

 現代社会にはしばしば間違った人道主義が横行する。人は多くの場合己がバカだという事に気づかない。少なくとも認めたがらない。だから間違った人道主義が横行するのではないかという気が私にはする。

 卑近な例はロシアのウクライナ侵攻問題だ。この場合、ロシア、或いは侵攻を命じた張本人のプーチンが間違っているというのは多くの人が認める事実だ。しかし、例えばその事によって、関係ないロシア人が苦しむことになるのは許されないことだという人がいる。私に言わせれば無責任極まりない言い分だと思うが貴方はどう思うだろうか。

 日本にあるロシア人が経営する店が嫌がらせを受ける。あるいはロシアからの留学生が就職内定を取り消された。有能なアスリートがロシア人であるという理由だけで国際大会への出場を拒否された。こういう報道が最近、時々流れていて、これに対してこの人たちに責任はないのだから、非人道的なやり方で慎むべきであるというような論調がまことしやかに流れたりする。

 しかし、私は本当だろうかと疑問に感じる。

 私はロシア人であるというだけで責任は生じると思うのだ。それは次の論理からくるものだ。

 

 ロシアは昔のソ連に比べれば随分弱小化はしたが、それでも核兵器を有する大国だ。それが隣国に対して武力によって侵攻し占領しようとしている。これに対してNATOや米国、英国が武力を持って対抗するのを逡巡している。それは武力で対抗しようとすれば間違いなく第三次世界大戦を引き起こすことになり、それは核戦争を意味する。そして地球と人類の滅亡へと繋がる。だからロシアやプーチンが間違っているとしても武力で手を出すことは出来ないのだ。これは私も正しいと思う。

 では誰がこれを止められるのか。それはロシア人しかあり得ないと思うのだ。ロシア人がプーチンを止める以外では核戦争に繋がる世界紛争を回避出来ない。ロシアに、或いはプーチンに戦争を核使用無しに止められるのはロシア人でしか出来ないことだと私は思う。ロシア人が戦争を止めさせようとすれば、もちろんロシア国内での弾圧は行われるだろうが、ロシア内部に向けての核兵器を用いての弾圧はあり得ないしやりようがない。つまりロシア人は戦争を止めさせる責任を持っているのだ。

 この戦争で我々に出来ることはないという人が多く居る。私もある意味賛同せざるを得ない。しかしロシア人には出来ることがあると思う。それはロシアを捨てることだ。

 ロシアを捨てること、それは日本でロシア料理を経営するロシア人にも出来ることで、ロシアから留学で日本に来ているロシア人にも出来ることだ。ロシア国内に居なければロシアに留まっている人よりも容易いと思う。弾圧される危険が少ないからだ。

 ロシアが戦争を続けるならば、ロシアを見限ってロシアという国籍を捨てるという人が出てくるべきだと私は思っている。この運動が例えロシア以外の国々から始まったとしても、やがてはロシア全土にも広がると思っている。そしてそれは革命を起こすより遥かに適確にプーチンが率いる独裁政権を倒すことに繋がるのだと私は確信している。

 国を捨てるということ、それは簡単なことではないと思う。しかしロシアを捨てるのはロシア人にしか出来ない。それをしないで平然として日本でロシア料理店を経営し続けたり、ロシア留学生として日本企業で内定を受けるなど核兵器による人類滅亡を目の当たりにしている人間として許される話だろうか。