鵜の眼・鷹の眼ご意見番

鵜の眼、鷹の眼の視点で、世の中の不可思議を切り取っていくブログです

持続可能な地球 この夏の猛暑の中で思った事

 今年は未だ嘗てない猛暑を日本中が経験した。このまま行くと、日本中、いや世界中の人間がエアコンを使い出すのではないか。そうしたら、地球はエアコン室外機が発する熱で熱地獄となって、それで地球が破滅するのではないか。

 

 一時は真剣にそう思った。しかし暑さのなかでふと思ったことがある。熱くなった空気は何処へいくのだろう。確かに街を歩いていて室外機の傍を通ると熱風を感じることがある。それでもその熱がずっと籠っている様子はない。

 そうなのだ。温められた空気は膨張して密度が減る。つまり軽くなるのだ。そうなると自然、どんどん上空へ上っていく。そしてついには成層圏あたりまで到達して、その付近の冷気で冷やされて冷たくなるのだ。もう少し科学的に言えば、その辺りで熱エネルギーはどんどん拡散され、宇宙へ向けて放出されていくのだ。どんなに多くの人間がエアコンを使おうが、その熱気はかならず上昇していって地表に熱気が溜まることはないのだ。

 その時、ふと思ったのだ。だったら積極的にエアコンの室外機から出る排気をどんどん地上高く成層圏のほうまで吹き飛ばせばいいのでは。極端な話、空気のトンネルを作って熱気を成層圏付近までポンプで吐き出し、代わりに成層圏付近の冷気をポンプで吸い込んで地表に送って地上を冷やせばいいのではないか。太陽に熱せられた地表にはたっぷりと熱エネルギーがある。そのエネルギーを使って電気を作り、ポンプを回せば、地球をどんどん冷せるのではないか。太陽からの熱エネルギーは再生可能エネルギーで枯渇することはない。だから地球の将来は安泰なのだ。

 

 そんな事を考えていて、はたと気づいたことがある。既にその仕組みは太古の昔から出来ていたのだ。地表が熱せられて空気が膨張し、地上遥か高いところへ自然にあがっていく。一緒に水蒸気も昇っていく。空気は冷され一緒に水蒸気も冷されて液化し水の粒になる。それが集まって雲に成り、雨という水滴になって地表に戻ってくるのだ。そしてその水が地面を冷やし、気化して熱を奪い、再び成層圏へ向かって昇って行く。人間が熱交換のトンネルとポンプを作らなくても既にその循環システムは出来ていたのだ。

 よく水を無駄に使ってはならないと言う人が居る。私はよく水道の水を使って家の周りに打ち水をする。それは本当に無駄なことなのだろうか。撒いた水は必ず気化し、温められた空気と共に成層圏近くまで昇って、熱を放出して雲から雨となってまた戻ってくる。決して地球から無くなる訳ではないのだ。だったら、皆で打ち水をすればいいだけの事ではないのだろうか。