鵜の眼・鷹の眼ご意見番

鵜の眼、鷹の眼の視点で、世の中の不可思議を切り取っていくブログです

護岸をなおす?

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 暫く前に不思議な看板をいつも歩いている散歩道で見掛けた。「ん?」と首を傾げた。その時その看板を写真に撮っておけばよかったと思ったが取り損ねていた。

 少し後になって同じ場所で看板に白いテープが貼られてその上に上書きがされていた。それが上記左の写真だ。

 「護岸をなおす」工事をしているとの事だ。やはり以前の看板の記載は変だからと誰かに指摘されたのか、書いた人がおかしいと自分で思ったのかは判らない。いずれにせよ以前の看板は変だと認識されたのだろう。

 その後、その場所から少し離れたところで貼紙による修正でない看板を見掛けた。右側のものである。「こわれた護岸をなおしています」と書かれている。最初に違和感を覚えた看板はこれだったのかと思った。

 

 「こわれた護岸をなおしています」 意味が分からなくはない。しかし違和感は感じる。何故なのかと考えていて、「護岸」という言葉がそもそも壊れた川岸の堤防などを修復することを指すからではないかと判った。修復するものを修復するという言い方になっているからだ。しかしよくよく考えてみると左側の「護岸をなおす」工事という言葉だって同じ様におかしい。なおすものをなおすということだからだ。そう考えて白いテープで書き直された看板もよく見てみると、「こわれた護岸をなおしています」という文字の上にテープを貼って修復したものではなさそうに見えてきた。

 「道路・・・・」という文字の上にテープを貼っているようだ。どうも他の用途で作られた看板を流用したもので、「こわれた護岸をなおしています」が変な日本語だから書き直した訳ではなさそうだった。

 そこで護岸という言葉の意味をネットで確認してみた。小学館デジタル大辞泉というサイトに以下のように書かれていた。

 

ご‐がん【護岸】

水害を防ぐため、河岸海岸堤防などで保護補強すること。また、その施設。

 

 川岸を保護、補強する為に作った施設がこわれたので、その補修、補強をするのだと取れば一応日本語としておかしくないと言えなくもない。しかし「河岸をなおす」でいいではないかとも思えるのだ。「警備を守る」というような言い方に聞こえるのだ。強いて言えば「護岸をしなおす」ではないのかと思えるのだが、私がおかしいのだろうか。