鵜の眼・鷹の眼ご意見番

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ドラマ「この世界の片隅に」について

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 今クール(2018年夏)のドラマで私自身がイチオシだった作品「この世界の片隅に」を今日、漸く最終回まで観終わった。私は基本テレビドラマは録画したものをブルーレイの再生で観るのだが、今クールは秀作が多いシーズンで、約2週間遅れで放映にやっと追いついたことになる。

 ここ数年、このブログでも何度か取り上げているが、テレビドラマの作品のほとほと嫌になっていたところだったが、この作品に出遭えてちゃんとしたいい作品が作れるスタッフもテレビ業界に多少は残っているのだと知ってちょっと安心した思いだ。

 まだ観ていない人の為にこの作品自体に触れるのは極力避けようと思うが、最初観始めた時に、戦争物で、暗い悲しい事の連続で涙お誘いの定番物かと思って、初回だけ観て終りにしようと思っていたのに初回からドラマの世界に引き込まれてしまった。ユーモアと愛情にあふれた作品だったからだ。

 テレビ放送開始とほぼ同時期に育ってきた私はテレビっ子を自称し、ドラマフリークとも名乗って恥じない。子供時代は暇さえあればテレビを観ていたが、テレビドラマに嵌ったのは、大学生時期の後半ぐらいからだった気がする。その頃からテレビドラマの主題歌を収録するのを趣味にし始めて、最初はカセットテープ、後にVHSテープからのダビング、DVDのアナログからデジタル化を経て、今ではブルーレイ収録で1クールに放映されるテレビドラマのほぼ全てを映像と共に主題歌収録している。

 それぐらい見続けている訳だが、当然ながら作品のランク付けはしている。全部を観る訳にはゆかないので、初回か2回目ぐらいまでは全作品観て、これは駄目というのはどんどん落としていって、最終的に1クールあたり4~5作品に絞って最終回まで観るようにしている。

 「この世界の片隅に」は勿論今クールの最高ランク付けで、最終回まで観ているのだが、歴代観てきた最高水準のランクに入ると思っている。

 比較してみれば、鎌田敏夫の「十字路」、早坂暁の「花遍路」、倉本聡の「北の国から」ぐらいには匹敵する作品として出来上っていると思う。今挙げた三氏の作品はもっともっと名前を並べたい秀作が多く存在するが、敢えて一作ずつに絞らせて貰った。

 このクールの作品では「グッドドクター」、「遺留捜査」、「刑事七人」、「ディーリ」、「ラストチャンス」を最後まで観る作品として選ばせて貰ったが、あくまで私の個人的主観なので、世間の評判とは多少異なる。一般的には数字を取ったらしい綾瀬はるかの「義母と娘のブルース」はどうにも台詞廻しが私の感性に合わず、2回目までの視聴に終わってしまった。石原さとみの「高嶺の花」は世間とも多少波長が合ったらしく、前評判が高かった割には大外しとの評価に終わった。

 「この世界・・」については世間の評価は敢えて見ないことにしている。所詮世間の評価と自分の評価は合わないものであるし、だからどうなるものでもないからだ。それでもこういう作品に私のような評価をしている者が居ることがこの作品に関わったスタッフに伝わればと思ってはいるのである。