鵜の眼・鷹の眼ご意見番

鵜の眼、鷹の眼の視点で、世の中の不可思議を切り取っていくブログです

国とは何だろうか・・・

 国とは何だろうか。集団的自衛権行使容認問題を機に考えてしまった。

 

 思うに、人間は他人の物を貪る衝動を元来持っているせいではないだろうか。国が出来てきた経緯を考えると、自ずと見えてくる。他人の物を強奪しようとする者が居て、それとの戦いがそもそもの始まりではないか。一人では守りきれなくなって徒党を組むようになる。それでも守りきれなくなると、誰か強い者に頼ろうとする。その強い者が支配者となって、集団が出来る。それが国の始まりだ。

 

 原始時代には諸侯や豪族といった集団だった。それがお互い争うようになってより強大な集団が必要になる。中世から近代に至る間に、国の規模はどんどん大きくなった。その何時の時代にも、国は他(国)からの侵略に備えて国を整備してきたのだ。

 

 人間が他の人間を侵略しなくなったら、おそらく国というものは必要なくなるのだろう。逆を言えば、人は侵略をするものだから国は必要なのだという事になる。現代においてもそれは変わらない。殆どの国が国連に加盟するようになった現在でも戦争はなくならない。

 

 第二次世界大戦以降、大きな戦争は無くなったように見える。確かに世界規模の戦闘というのは起きていない。しかしそれは軍事力による抑止効果のバランスがあるからだ。このバランスは世界のあらゆるところで崩れかける。そうすると必ず戦闘が発生する。

 

 日本人はとかく、こういう事実から目を逸らそうとする。今は平和なのだからそんな事を考えるのはおかしいと言わんばかりに。しかし、それは明らかに歴史に目を背けていることなのだ。